2012年10月18日木曜日

『ヴェニスの商人』読書会

第11回読書会『ヴェニスの商人』ウィリアム・シェークスピア著作。
9月21日(金)14:00~17:00 場所ハニーハウス。
参加メンバー mariko(司会)、tomoko、kaori、emi。

2年前に始めた読書会、すでに11回目。今回の選書はロンドンのオリンピックにちなんで、古典の中の古典シェークスピア。
ストーリーは…、16世紀ヴェニスの若商人アントーニオーが、友人のために自分の胸肉1ポンドを担保に、悪徳高利貸しユダヤ人シャイロックから借金してしまう。ところがアントーニオーの商船は難破して財産のすべてを失う。借金返済のあてのなくなった彼は、いよいよ自分の胸をきりとらなければならなくなる…機知にとんだ大逆転の喜劇。

この短い喜劇の中に、この時代に女であることの問題、恋愛問題、経済の問題、正義とは慈悲とは何か?という問題、はたまたクリスチャンとユダヤ人問題、いろいろな要素が盛りだくさんで詰まっている。
司会のmarikoさんから出ていたお題は、ユダヤ人についての考察。この時代も嫌われて悪役であったユダヤ人だが、シャイロックの発言はまともな人権感覚、基本的人権の主張であり、シャークスピアは決してユダヤ人を一面的に悪と書いたわけではない。
kaoriさんは、物事は善と悪、どちらか一方の面からしか見るべきではない、と読み取り。そしてtomokoさんが悪役シャイロック、娘のジェシカ、貴婦人ポーシャの人物を生き生きと感じて描写してくれると、実在の人物みたい。

シェークスピアが400年も前に書いた戯曲なのに、いまだに読まれ続けていることも驚き。一読しただけではなんだかもやもやとよくわからなかったのだが、いつものように4人でああだこうだと読んでいるうちにだんだん、これは本当にすごい話、さすがに読めば読むほど、論点が出てくる。

映画もあるので時間を作って絶対に見るつもり。

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